「いまどき」の長野県の相続・お墓・お葬式のことがよくわかる
2020年12月11日
【危篤】
医師から危篤を告げられたら、生きている間に会わせておきたい人、最期を看取ってもらいたい人に、一刻も早く連絡をとりましょう。連絡する人は、その場に居合わせていない同居家族、三親等くらいまでの近親者、本人が親しくしている友人・知人、勤務先・学校、ご近所の人などが目安です。「本当に会わせておきたいか」「あとで会えなかったこと、会わせなかったことを残念に思うか」を第一に判断すべきでしょう。迷ったときは、連絡することをおすすめします。
知らせる人が多い場合はリストに書き出すなどして、漏れのないように。いくつかのグループにわけ、グループの代表からグループの全員に、連絡を頼む方法もあります。一刻も早く伝えるための最善の方法をとりましょう。
連絡の際は ①危篤者のフルネーム ②危篤者のいる場所(病院名・部屋番号・病院住所・電話番号) ③危篤者の容体 ④いつまでに来てほしいか ⑤拡散希望の場合は誰と誰にといった範囲 ⑥連絡者(自分)のフルネームと電話番号など連絡先を完結に伝えましょう。
【電話・メール・SNSの利用】
連絡は電話が基本、もっとも早く確実な手段です。一刻を争う状況ですので早朝や深夜、勤務中であっても失礼にはあたりません。電話が繋がらない場合は、留守番電話、電報、メール、最近はSNSを利用するケースも増えています。電報は指定した住所に直接、伝言を届けてくれるサービスですので、依頼する際は相手の住所が必要です。メールやSNSはスピーディに文字情報を伴って状況を伝えられる有効な手段ですが、間違いのないよう、拡散範囲などにも配慮して慎重に利用する必要があります。
【臨終・末期の水・死化粧】
医師から臨終を告げられたら、「末期の水(まつごのみず・死に水)」をとります。末期の水は、新しい筆の穂か、割り箸の先に脱脂綿やガーゼをまいたものに茶わんの水をふくませ、唇をなでるようにうるおす儀式です。
末期の水をとったあとは、看護師や葬儀社の人が消毒用アルコールを使って遺体を拭き清め、髭を剃って薄化粧を施してくれます。これを「清拭(せいしき)」「湯灌(ゆかん)」「死化粧(しにげしょう)」「エンゼルケア」などといいます。顔がやつれている場合は、綿を口のなかにふくませるなどして、自然な顔だちに整えてくれます。
【退院手続き・関係者への連絡】
病院から「死亡診断書」が発行されますので退院の手続きをとります。危篤を告げた人には臨終の連絡も入れましょう。寺院、葬儀社への連絡もこのタイミングになります。故人の交友関係、遺族の付き合いの範囲を考え、新聞のお悔やみ欄の利用、広告の利用も検討しましょう。
【寺院への連絡】
菩提寺に連絡して葬儀の日程や参列してもらう僧侶の人数などを相談します。本来は直接出向くのが礼儀ですが最近は電話をして、非礼を詫びたうえで相談する場合も多いようです。故人の名前、年齢、連絡先などののメモを携えたうえで連絡し、僧侶の都合を確認しましょう。
【菩提寺がない・菩提寺が遠い】
菩提寺がない場合、宗派を決めれば、葬儀社がその宗派の寺院を紹介してくれます。菩提寺が遠い場合は、菩提寺に相談すれば、近くの同じ宗派の寺院を紹介してくれます。葬儀はその寺院の僧侶に依頼することになります。菩提寺に連絡せずに、ほかの宗派に葬儀を依頼してしまうと大きなトラブルになるので注意が必要です。
もしも宗教、宗派、菩提寺を変更する場合は、改葬(お墓のお引越し)をすることになり、それに伴うより多くの手続きが必要になりますので、余裕を持って計画的にすすめておくべきでしょう。
⇒親等図、電報の申込み、上司に連絡する場合の例文など、危篤・臨終の際の心得について、詳細は『長野の葬儀』に掲載しています。
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